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近接イベントのトレース (GeoAnalytics Server ツール)

サマリー

空間 (場所) と時間で互いに近接するイベントをトレースします。 時間対応ポイント データには、時間内の瞬間を表すフィーチャが含まれている必要があります。

レガシー:

ArcGIS GeoAnalytics Server エクステンションは ArcGIS Enterprise では非推奨になっています。 GeoAnalytics Server の最終リリースは、ArcGIS Enterprise 11.3 に付属しています。 このジオプロセシング ツールは、ArcGIS Enterprise 11.3 およびそれ以前のバージョンで使用できます。

近接イベントのトレース ツールの図

トレース イベント (オレンジ色の丸) とトラッキング (赤い丸) の例を示します。

使用法

  • 次のに示すのは、近接イベントのトレース ツールで実行できる使用例です:

    • ある組織では、労働者が携帯する会社支給のデバイスを監視しています。 この企業は、新型コロナウイルス感染症 2019 (COVID-19) に罹患していることが判明している個人の近くにどの従業員がいたかを特定したいと考えています。 デバイスの位置と時間を表すポイント レイヤーを使用して、感染者と感染の可能性のある他の従業員から 6 メートルおよび 5 分以内に位置していたデバイスを特定しています。

    • ある NGO は GPS を使ってサケの個体数を監視しており、逃げた養殖サケと野生の個体群の間でのサケジラミの広がりを追跡したいと考えています。 GPS でタグ付けされた養殖サケの一部が、タグ付けされた野生の個体群と近接しているかどうかを追跡して、野生の個体群がどのようにして病気をさらに広める可能性があるかを確認しています。 測定には深度フィールドも含まれており、この NGO は同じような水深の魚を見つけるためにこのフィールドを使用しています。

  • 次の用語は、近接イベントのトレース ツールで使用されています。

    • Entity—動物、人、乗り物など、定期的に位置が記録されるオブジェクト。 エンティティは、静止または移動しています。

    • Entities of interest—トレースの開始に使用される特定のエンティティー、たとえば COVID-19 に感染した人物。

    • Proximity event—2 つのエンティティーが互いに近接している期間、たとえば互いに 3 メートル以内、1 分のウィンドウ以内に近接した 2 人の人物。

    • Depth—対象エンティティーと、トレースのさらに下 (下流) にあるエンティティーとの間の離れ具合。 たとえば、対象エンティティと深度 1 に位置する別の人物との間にある近接イベントです。

    • Trace event—対象エンティティより下流の指定エンティティの最初の接触。

  • 次の線図は、近接イベントのトレース ツールがどのようにデータを処理するかを示しています。 これらの線図では、時間は X 軸上にあります。

    各線図では、A、B、C、D の 4 つのエンティティがあります。 ハイライトされたテキストは、2 つのエンティティー間で発生するトレース イベント (From エンティティーおよび To エンティティー) と近接イベントの深さを記述します。 この例では、エンティティ C は、下流でトレースされている対象エンティティです。

    線図 1 では、エンティティ C は、選択された対象エンティティです。 深度は 0 です。

    近接イベントのトレース ツールの図 1

    線図 2 では、エンティティ C と B の間で近接イベントが発生しています。 トレースの深度は 1 です。 複数のフィーチャが後続の近接イベントである場合、これは持続的な近接イベントです。

    近接イベントのトレース ツールの図 2

    線図 3 では、エンティティ B と A の間で近接イベントが発生しています。 トレースの深度は 2 です。

    近接イベントのトレース ツールの図 3

    線図 4 では、エンティティ C と D の間で近接イベントが発生しています。 トレースの深度は 1 です。

    近接イベントのトレース ツールの図 4

    以下のイメージでは、エンティティ B は対象エンティティであり、青い丸で示されたエンティティ A と 3 回近接しています。 時間が X 軸上にあると仮定すると、最初の近接イベントは 1 であり、次いで接触なしのブレーク、そして近接イベント 2 と 3 が続きます。 ツールはイベント 1 をトレース イベントとして返します。 近接イベント 2 と 3 は、近接イベントの出力 パラメーター レイヤーでは返されません。 近接イベント 1 以降のすべてのフィーチャは、出力トラッキング パラメーターで返されます。

    最初のトレース イベント

  • フィーチャは、互いに近接していると見なされる 空間検索距離 および 時間検索距離 パラメーター基準の両方を満たしている必要があります。

    空間検索距離の図

    図 A: 2 つのフィーチャは互いの空間検索距離内に位置しています。

    時間検索距離の図

    図 B: 2 つのフィーチャは互いの時間的距離 (時間検索距離) 内に位置しています。
  • 時間検索距離と空間検索距離を大きく指定すると、より多くのイベントが発生し、結果の処理に時間がかかります。 距離を小さくすると、イベント数が少なくなり、処理時間が短くなります。

  • ドメイン固有の知識を使用して、空間検索距離 および 時間検索距離 パラメーターに使用する値を決定します。 これらの距離を設定する際は、デバイス精度などの係数を考慮してください。

  • 使用する対象エンティティーを定義 パラメーターは、次のオプションをサポートしています:

    • 対象エンティティー ID— このオプションを使用すると、対象エンティティー ID パラメーターが有効になります。このパラメーターでは、トレース開始時点の エンティティー ID の値と、オプションの ここから開始 の時間値が必要です。

    • 指定された対象エンティティー レイヤーの選択フィーチャ— このオプションを使用すると、対象エンティティー レイヤー パラメーターが有効になります。このパラメーターによって、エンティティー ID と、トレースを開始する時間 (オプション) を含むレイヤーを選択できます。 このレイヤーでは、エンティティ ID フィールド名は入力レイヤーのエンティティ ID フィールド名と一致している必要があります。 時間対応レイヤーの場合、このレイヤーでは時間が使用されます。

  • 対象エンティティでは、近接トレースが開始されます。 開始時間を指定する場合、トレースはエンティティにおけるその時間に始まります。 時間を指定しない場合、トレースはエンティティにおける 1970 年 1 月 1 日に始まります。

  • 近接イベントに追加の要件を設定することができます。 たとえば、キャンパス内の特定の建物内の個人のみをトレースしたり、建物の 1 つの階層内のみをトレースできます。 属性一致基準 パラメーターを使用して、制限属性を指定します。 たとえば、同じフロア上のエンティティを制限するには、Floor フィールドを指定します。

  • 近接イベントの出力 レイヤーには、トレース内のエンティティーの最初の近接イベントと、次のフィールドが含まれます:

    • from_id—上流エンティティー ID。

    • to_id—下流エンティティー ID。

    • depth—対象エンティティーと to_id フィールドの間の離れ具合。

    • duration_minutes—トレース イベントの期間 (分)。 このフィールドは、開始時間と終了時間の差として計算されます。 たとえば、1.5 分は 90 秒です。 値 0 は、単一の近接イベントがあることを意味します (同じ開始時間と終了時間)。

    • instant_datetime—近接イベントの日付と時刻。 このフィールドは、近接イベントにおいて最初に記録された基準を満たした時間として計算されます。

    近接イベントの出力 レイヤーは、タイム スライダーを使用して視覚化を使用して、またはリンク チャートでトレース結果を視覚化できます。

  • オプションの 出力トラッキング パラメーターを使用して、そのエンティティーの最初のトレース イベントと、以後のすべてのフィーチャを含むレイヤーを作成できます。 これらの結果は、エンティティーが移動した場所を視覚化するのに役立ち、トラッキングの再構築 ツールで使用できます。 [出力トラッキング] パラメーターには、次のフィールドが含まれます:

    • entity_id—エンティティー ID。

    • depth—対象エンティティーとトレース トラッキングの間の離れ具合。 深度は、単一のトラッキング全体で同じになります。

    • date—各フィーチャの日付。 これは、入力フィーチャからのレコードと同じ日付になります。

  • 時間値、ジオメトリー値、またはエンティティー ID フィールドを持たない入力ポイントは、結果に含まれません。

  • 近接トレースを使用して伝達 (病気など) を見つける場合は、次の点に注意してください。

    • トレース イベントが存在しても、単に発生する可能性であって、それが伝達されたことを保証するものではありません。

    • トレース イベントが存在しない場合でも、何かが伝達されなかったことを意味するものではありません。 病気のようなケースでは、他のベクターを介して伝達される可能性があります。

    • 可能なら、属性一致基準 パラメーターを使用し、必要に応じて近接イベントを制限します。 たとえば、属性を使用して部屋、床、または標高を制限します。

  • すべての近接イベントの計算が目的で、対象エンティティーから下流をトレースしない場合は、フィーチャの結合 ツールを使用します。

  • 次の操作の 1 つ以上を行うと、近接イベントのトレース ツールのパフォーマンスを向上できます。

    • 空間検索距離 および 時間検索距離 パラメーターに使用する値を小さくします。

    • 属性一致基準 パラメーターを使用して、対象エンティティーを制限します。

    • 最大トレース深度 パラメーターの値を指定して、所定のエンティティーと対象エンティティーの下流のトレース数を制限します。

    • 対象データのみが解析されるように、範囲環境を設定します。

    • 解析が実行されている場所に対してローカルなデータを使用します。

  • GeoAnalytics Server ツールを実行するとき、解析は GeoAnalytics Server 上で行われます。 最適なパフォーマンスを得るには、ArcGIS Enterprise ポータルでホストされているフィーチャ レイヤーか、ビッグ データ ファイル共有を通じて、データを GeoAnalytics Server から利用可能にします。 GeoAnalytics Server のローカルにないデータは、解析が開始する前に GeoAnalytics Server に移動されます。 このため、ツールの実行時間が長くなり、場合によっては ArcGIS Pro から GeoAnalytics Server にデータを移動できないこともあります。 エラーの閾値はネットワークの速度や、データのサイズや複雑さに左右されます。 データを必ず共有するか、ビッグ データ ファイル共有を作成することをおすすめします。

    データをポータルで共有する方法の詳細

    Server Manager を使用してビッグ データ ファイル共有を作成する方法の詳細

パラメーター

ラベル 説明 データ タイプ

入力ポイント

近接イベントをトレースするために使用される時間対応ポイント フィーチャクラスです。

Feature Set

エンティティー ID フィールド

各エンティティの固有 ID を表すテキスト フィールドです。

Field

出力名

出力フィーチャ サービスの名前。

String

距離計算の方法

空間検索距離 パラメーターで使用する距離タイプを指定します。

  • 平面フィーチャ間で平面距離が使用されます。 これがデフォルトです。

  • 測地線フィーチャ間で測地距離が使用されます。 このライン タイプでは、楕円体の曲率を考慮して、日付変更線と極の近くのデータを正確に処理します。

String

空間検索距離

(オプション)

近接していると見なされる 2 つのポイント間の最大距離です。 空間検索距離と時間検索距離の基準内のフィーチャは、互いに近接していると見なされます。

Linear Unit

時間検索距離

(オプション)

近接していると見なされる 2 つのポイント間の最大期間。 時間検索距離以内のフィーチャと空間検索距離の基準を満たすフィーチャは、互いに近接していると見なされます。

Time Unit

使用する対象エンティティを定義

対象エンティティを指定します。

  • 対象エンティティ ID対象エンティティとしてエンティティ名と時間が使用されます。 これがデフォルトです。

  • 指定された対象エンティティ レイヤーの選択フィーチャ指定された対象エンティティ レイヤーの選択フィーチャが対象エンティティとして使用されます。

String

対象エンティティ ID

対象エンティティのエンティティ名と開始時間。 このパラメーターは、使用する対象エンティティーを定義 パラメーターに 対象エンティティー ID パラメーターが指定されているときのみサポートされます。

値テーブル列:

  • Entity IDA unique entity name. The names are case sensitive and must be strings.

  • Starting FromAn optional starting time to trace an entity of interest. If a time is not specified, January 1, 1970, will be used.

Value Table

対象エンティティ レイヤー

対象エンティティを含むレイヤーまたはテーブルです。 このパラメーターは、使用する対象エンティティーを定義 パラメーターに 指定された対象エンティティー レイヤーの選択フィーチャ パラメーターが指定されている場合にのみサポートされます。

Record Set

出力トラッキング

(オプション)

指定されたエンティティの最初のトレース イベントとそれに続くすべてのフィーチャを含む出力レイヤーを生成するか指定します。

  • オン最初のトレース イベントとそれに続くすべてのフィーチャを含む出力レイヤーが生成されます。

  • オフ最初のトレース イベントとそれに続くすべてのフィーチャを含む出力レイヤーが生成されません。 これがデフォルトです。

Boolean

最大トレース深度

対象エンティティとトレースのさらに下 (下流) にあるエンティティとの間の最大の離れ具合。

Long

属性一致基準

(オプション)

近接イベントの制限に使用するフィールドです。

Field

データ ストア

(オプション)

出力が格納される ArcGIS Data Store を指定します。 ビッグ データ ストアに格納されたすべての結果は、WGS84 で保存されます。 リレーショナル データ ストアに格納された結果は、それらの座標系を維持します。

  • 時空間ビッグ データ ストア出力がビッグ データ ストアに格納されます。 これがデフォルトです。

  • リレーショナル データ ストア出力がリレーショナル データ ストアに格納されます。

String

派生した出力

ラベル 説明 データ タイプ

近接イベントの出力

トレースされた近接イベントを含むレイヤーです。

Feature Set

出力トラッキング

トラッキングの最初のトレース イベントとそれに続くすべてのフィーチャを含むオプションのレイヤーです。

Feature Set

環境

出力座標系, 範囲, 現在のワークスペース

特殊なケース

出力座標系

The coordinate system that will be used for analysis. Analysis will be completed in the input coordinate system unless specified by this parameter. For GeoAnalytics Tools, final results will be stored in the spatiotemporal data store in WGS84.

ライセンス情報

  • Basic: ArcGIS GeoAnalytics Server が必要
    ArcGIS Enterprise 10.9 で利用可能
  • Standard: ArcGIS GeoAnalytics Server が必要
    ArcGIS Enterprise 10.9 で利用可能
  • Advanced: ArcGIS GeoAnalytics Server が必要
    ArcGIS Enterprise 10.9 で利用可能